<東京タワー>

世の中には「なんでこんなに流行ってるんだろう」というものが結構ありますが
この本もそうでした。

<東京タワー オカンとボクと、時々、オトン>。

リリー・フランキーはなんとなく好きな人って感じで
これが出たときは「ふーん、文章も書くんだぁ」と思いました。

が、

すごいじゃないですか。
ドラマに映画に舞台に引っ張りだこです。


で、読んでみての感想は最初に書いたとおり
なんでこんなにウケてるの?

リリーさんの生い立ちがオカンとの関係を中心に語られています。
おもしろくないわけではないけれど
みんなが共感できるような話でもないし
素敵な人生!ってあこがれるような部分もない。

おかんは確かにおもしろい人だし、最後には涙もでた。

でも、<感動>というのとは違う。
涙がでれば感動したと思い込んでる人が
世の中には多いってことかな。


本当はコッソリ読むようなマニア向けの本です。
嫌いじゃないけどね。


東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

著者:リリー・フランキー
販売元:扶桑社
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<PAY DAY!!!>

山田詠美の<PAY DAY!!!>を読んだ。


いつも予備知識なしで読み始めるのですが
給料日というタイトルから、働く人たちの物語かと思ってました。

が、ぜんぜん違いました。

10代の男と女の双子の目を通して描かれる青春小説。

だけど詠美姉さんのことですからただじゃぁ帰しません。って感じに
9.11のテロ事件を中心に、人種のことや都会と田舎、
離婚や不倫、家族や恋人、友情など深く深く書き込まれてます。

いつも思うんだけど、登場人物が説明的な形容ではなく
その人の言動から形作られていくところがすごいと思う。

だから共感っていうよりは考えさせられることが多い。
たった一言のセリフでも重くズシーンときます。

シビアな現実をしっかりと受け止めつつ も
人生を楽しく生きるチャーミングさもあわせ持つ
そんな大人にこそ読んでほしい本です。

PAY DAY!!! PAY DAY!!!

著者:山田 詠美
販売元:新潮社
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<太陽の塔>

かなり、がんばって読んだ。
京都のダメダメ大学生のどーしよーもない物語。

登場人物はとっても個性的なんだけど
あんまり魅力を感じないんですよね。
なんででしょ。

けっこうトホホ系は好きなんだけどな。
かなり濃いめの男汁が滴りすぎだからでしょうか。

うーん。説明的すぎるからかな。
主人公のやってることは馬鹿っぽいんだけど
書いてる人は頭いいんだろうなーってのが
見え見えで素直に楽しめないというか。

数々のエピソードの中でキャラが立ってくる感じじゃないと
やっぱり感情移入できないな、私。

この人はこーゆー人で以前こんなことがありました。
と説明されても、へー、そー、で終わっちゃて
興味持てないっす。

絵に描いたモチは食べれない。
そんな感じ。

▼これに共感する失恋男がいたら会ってみたい。

太陽の塔 太陽の塔

著者:森見 登美彦
販売元:新潮社
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<ナラタージュ>

久しぶりに一気読みしてしまいました。
村上春樹<ノルウェイの森>を読んだときくらいの
インパクトを感じさせる力作。

著者も二十歳そこそこ、主人公も大学生ということで
ま、ありきたりな青春な恋愛小説でしょ、と
高をくくって読み始めた。


ところがどっこい。


先を急がせない淡々とした語り口。
過去と現在が緻密に交差して
ゆっくりと未来に向かっていくストーリー展開は
いつの間にか大きな流れを作りだしていて
気がつけばすごい勢いになっている。

もう止まらない。


涙がポロポロ。


モチーフとして使われてる映画や音楽も
同世代の人ならみんな知ってるものばかり。
大人も共感できるすばらしい恋愛小説。


これでもうちょっと性描写がリアルになれば
さらにいいと思うんだけど・・・

今後に期待です。

▼小川洋子のコメントはあおり過ぎです。はい。

ナラタージュ ナラタージュ

著者:島本 理生
販売元:角川書店
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<蛇にピアス>

まずタイトルがいい。
団鬼六が<花と蛇>なら金原ひとみは<蛇にピアス>か。
えっ、違う?
そーゆー思考回路は間違ってる?

はいはい。

でも気になるよね。
このタイトル。

だけどね、読み始めてすぐに失望。
蛇にピアスの種明かしがされてしまいます。

知ってしまえばなーんだでって感じ。

芥川賞受賞作ということで
賛否両論いろいろ言われていますが
私自身はこの人のもっとほかの作品も
読んでみたいなって思いました。

そう思わせるだけで勝ちですね。

身体改造とかボディピアスとか刺青とかSMとか
過激な描写がクローズアップされてますが
読後感は悪くないです。
むしろ共感できる部分が多い感じ。

私はピアスすら開けてないけれどね。


自分で「これ」って思ったことに向かって
何も考えないで進んでいくのって
気持ちも高揚するし楽しいことだと思う。

仕事で自分が提案したプロジェクトの実行だったり
好きな人を自分に振り向かせる努力だったり
ほしいもののためにお金をためることだったり。

順調に進んでいるときはいいんだけど
途中で邪魔が入ったり、目標を見失ったりすると
ぬけがらみたいになっちゃうのもよくあること。

印象に残ったのは
ソープで働いてでも生きてやるってのと、
ソープで働くくらいだったら死んだほうがましってのと
どっちが健康的なんだろうってところ。

やるせないです。

▼文庫本もでてました。

蛇にピアス 蛇にピアス

著者:金原 ひとみ
販売元:集英社
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<愛だからいいのよ>

内田春菊。
好きでも嫌いでもなく、同性としてなんだか気になる人。

さすが野田凪の装丁は手に取らせるパワーがありますね。
表紙はいくつかあるみたいで私はホワイトヴァージョン。
白髪のウィッグ写真と白いしおり。
普通1本しかついてないしおりが10本くらいバサーとついてるのに
やられてしまいました。

内容は「のろけ」です。

2番目の旦那との離婚から3番目の旦那の
二人目の子ども(全部で4人います)を産む直前までの話。
しかしこの旦那ともすでに離婚しちゃってるし。
あはははは。

読む価値はほとんどありません。
40歳で「膣外射精は避妊ではない」と初めて知ったことを
どうどうと言ってのけちゃうような人です。

さらにそーとーエッセイが苦手らしい。
しかもタイトルは桃井かおりの言葉らしい。

こんなものでも単行本にして出版しちゃう編集者って
すごいなーと別な意味で感心してしまいました。


▼文庫にもなってる・・・恐るべし。

愛だからいいのよ 愛だからいいのよ

著者:内田 春菊
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する



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ブックオフで全部100円。

最高の週末の過ごし方は
午前中に掃除、洗濯、買い物をすまして
家で遅めのランチを食べながらビールを飲む。
そしてお気に入りのソファでゆっくり読書。

途中うつらうつらとなるけれど、それもまたよし。


買い出しのルートに入っているブックオフで
読みたかった本を入手できるとうれしさ倍増。


ベストセラーや文学賞を受賞したものは
すぐに安く出回るので定価では買わないことにしている。

今回ブックオフで買ったのはこの5冊。

 島本理生<ナラタージュ>
 金原ひとみ<蛇にピアス>
 山田詠美<ペイ・デイ!!!>
 内田春菊<愛だからいいのよ>
 玄月<蔭の棲みか>

どれも1冊100円。

申し訳なくなるくらい、安いなぁ。

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新潮文庫の100冊。

毎年恒例の新潮文庫の夏のキャンペーン。
今年のプレゼントは<特製アロハブックカバー>だ。

さっそく2冊買って応募しちゃいましたよ。
プレゼント到着まで2カ月かかるみたいだから
早くしないとアロハの夏が終わっちゃう。

いつからこのキャンペーンがはじまったのか、
たしか最初は携帯ストラップ。
その後、ブックマーカーやマスコットキーホルダーなど
毎年必ず2冊買ってコレクションしてます。
最初はただのパンダだった<yonda>も
今じゃ100%オレンジのデザインになって
かわいさ倍増です。

ちなみに今年買ったのは森見登美彦<太陽の塔>と
梨木香歩<西の魔女が死んだ>。

▼2006バージョンは邪悪顔なyondaくん。

Yonda

 

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<容疑者の夜行列車>

相方の影響で読み始めた多和田葉子さん。
同性に厳しい性分なのか女性作家で愛読している人は数少ない。
もちろん主人公も男性のほうが断然好み。
恋愛ものですらそう。

男らしいな、私。

多和田葉子さんは女性的だけどおんな女してない。
表面的というより内向的でソリッド感がある。

で、<容疑者の夜行列車>。
二人称(あなた)で語られる小説ということで
なんだなんだ、難解そうだなぁと身構えて入ったけれど
とっても読みやすく楽しかった。

ミステリーあり犯罪あり夢オチありファンタジーあり。
あなたと呼ばれるフリーの舞踏家が夜行列車で移動する。

そう、旅というよりも移動というほうがふさわしい感じ。
もともと閉じられた空間を運ぶ列車が
夜の闇に包まれてますます孤立感を高め
ある地点からその地点まで移動していく。

その中で(時には駅で)あなたは自分の居場所を見つける。

夜行列車は収縮すればするほど膨張していく
宇宙みたいな存在なのだなと思った。

そして容疑者って誰よ、と思っていた私に
容疑者=YOGISHA=夜汽車=夜行列車と
ぐるぐるつながっていく<輪>の存在を気づかせてくれた。

旅心のある人に。
ここではないどこかに身の置き所を得たいひとときに。
オススメの1冊。

 

容疑者の夜行列車 容疑者の夜行列車

著者:多和田 葉子
販売元:青土社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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気になる手芸本

最近の手芸本はデザイン的にも内容もすぐれてるものが多くなった。
表紙の写真やタイトルにグッときて思わず手に取ってみると
まるで1冊の写真集を見ているようなそんな気持ちになる。

実際に作る作らないは別として、とりあえず手元に置いておけば
時間のあるときにぼんやりながめて心がなごむ。
必要ならばその作品を作ってみることもできる。
ちょっとした可能性を秘めているそんな雰囲気が好きです。

ひと昔前は作品だけを紹介しているものが多かったけど
<ひと>がいて<生活>があってその中に作品がある。
そんなストーリーがわたしを夢中にさせてくれます。

ストーリー。

お金をだせば簡単になんでも手に入る世の中だから
ひとの手が作りだすもののメッセージを大切にしたいと思います。

▼今気になってる手芸本

中川清美のアクセサリーノート―透明樹脂で作る簡単アクセサリーの作り方つき 中川清美のアクセサリーノート―透明樹脂で作る簡単アクセサリーの作り方つき

著者:中川 清美
販売元:文化出版局
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ソレイアードで作る ソレイアードで作る

販売元:文化出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ハンドメイド・プロジェクト―ロッタ・ヤンスドッターのアトリエから ハンドメイド・プロジェクト―ロッタ・ヤンスドッターのアトリエから

著者:ロッタ・ヤンスドッター
販売元:文化出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

QUICOのスタイル QUICOのスタイル

著者:山本 弘美,小杉 正佳
販売元:文化出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する






 

安藤明子の衣生活―ずっと着られる衣服を求めて 安藤明子の衣生活―ずっと着られる衣服を求めて

著者:安藤 明子
販売元:主婦と生活社
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大好きニット帽 大好きニット帽

販売元:雄鶏社
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